今さら聞けないクリエイターの基礎知識 〜ぱちんこ遊技機開発①〜 | パチンコ・パチスロ、業界ニュースを配信 遊技通信web

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●インタビュー編
都築達也 氏 (パチンコ開発プロデューサー)


Q 現在の仕事内容は?
 
都築達也氏(以下、敬称略) 私自身は開発デベロッパーという立場で仕事をしています。業務としては、クライアントに対する営業的な立ち位置と、遊技機開発における総監督的な立ち位置があります。具体的には企画の立ち上げから、となるのですが、企画・コンセプトなど何も無い状態から、コンセプトの立案、盤面のデザイン制作、イメージボードを作ったりと、青写真の提案から手伝っています。
プロデューサーは製品のコンセプトを打ち出して製作に深く関わっていくポジションですが、動き出したプロジェクトに対しては進行を見守り、問題を未然に防ぐという立ち位置で仕事をしています。受注する案件内容は様々。遊技機の商品企画から組込みまで全般を請け負うもの、商品企画、盤面デザイン、映像制作、サウンドに関して一部だけを請け負うもの、クライアントのニーズに合わせ幅広く受注しています。
  
Q 現職でのやりがいを教えてください
  
都築 やりがいは、何も無いところからカタチあるものを生み出すことに尽きます。企画から最後の組み込みまで携わる案件までを受注すると、この間に要した時間が1年~2年と長期にわたるので、やはり時間をかけた分だけ思い入れが強くなりますし、完成後の充実感・達成感もひとしおです。
  
Q 「盤面デザイン」「組み込み」というのは
  
都築 「盤面デザイン」は、ぱちんこ機の盤面デザイン(ぱちんこ機の顔の部分)のラフ画からレンダリングまでを行いますが、その際、ゲージ配列はイメージとして置いてある感じとなっています。盤面デザインはあくまで商品コンセプトとしてビジュアルを重視し、キーデザインを強調したものを提案しています。
  
液晶の有無を問わず、遊技機を制御するためには各プログラムやデータを最終的にロム化しなければなりません。そこに係る一連の作業を「組み込み」と呼んでいます。映像とサウンド、可動役物との連動であったり、デバッグ作業もあわせて必要となってくる工程です。
  

クリーク・アンド・リバー社 名古屋開発スタジオ

クリーク・アンド・リバー社 開発スタジオ

Q かつてと今の遊技機開発で大きく変わった点は
 
都築 私が前職の遊技機メーカーに入社したのが平成7年。当時は確変1/3、2回ループ(※1)といったタイプが全盛の時代でした。当時のゲーム性というのは、現在のようなプロセスやフェイズの魅せ方といった全体的な構成よりも、射幸性を求めるものが主流でした。今振り返るとそこに特化していた時代だったと思います。
  
遊技機メーカーに入社したきっかけは、やはりパチンコが好きで企画の仕事がしたかったということがありました。当時の開発の仕事というのは、プログラマーの仕事の範囲が企画・演出・設計・出玉計算、その上で実際にプログラミングを行うもので、業務範囲が細分化されていませんでした。ここが現在とは大きく違う点ですね。メイン図柄の制御は主制御基板で行っていた時代です。ですから1人のプログラマーの業務範囲が広くならざるを得なかったとも言えるのかもしれません。主制御基板で図柄の変動を行っていた当時は、データの容量の関係からも複雑な動きができませんでした。プログラマーとしてもサブ制御基板がなかった時代ですので、できる範囲も限られていました。
    
大きく開発シーンが変化し出したのは、いわゆるサブ基板化(※2)によって演出用の制御基板等が分離されて以降のことになります。これが開発パートの分業化につながっていくキッカケとなりました。映像やサウンド用に大容量データを使えるようになり、ハード技術の革新によって高性能LSIの登場と採用も進み、映像はより鮮明に、サウンドもよりクリアで各連動性もスムーズなものを作ることが可能となり、遊技機特有の映像技術や表現力が進化しました。
  

【今さら聞けないポイント〜その①】 遊技機の映像革新は、サブ基板化から。


※1 確変1/3、2回ループタイプとは
 確率変動(確変)となる大当り図柄の割合が三分の一を有し、確変当り当選後は2回大当たりが当選するまで継続する仕様(大当り3回分)。また確変中に再度、確変図柄で当選した場合は確変自体も継続するゲーム性となっており、1990年代中盤を代表する機種の多くに採用されていた。
  
※2 遊技機のサブ基板化
 いわゆるスーパーインテリジェント化やセパレート化と呼ばれたもので、射幸性の抑制やセキュリティ性の向上が図られた2000年の遊技機規則改正から、諸元表の導入とあわせて、遊技機性能に影響を及ぼさない機能(映像・サウンド・賞球払出など)をメイン基板から分離した設計が可能となった。厳格な規格が設けられているメイン基板から映像機能が分離したことで、演出に係る開発の自由度が向上。LSI技術の進歩もあり、遊技機における映像演出が飛躍的な発展を遂げるきっかけとなった。


都築達也氏 プロフィール 
遊技機メーカーにて開発本部長歴任後、平成27年11月1日、株式会社クリーク・アンド・リバー社 入社。入社後すぐ名古屋開発スタジオを新設し、スタジオ責任者として在籍。遊技機業界での経験を生かし、ぱちんこ遊技機の企画、仕様設計、盤面デザイン、映像制作、サウンド制作、組み込みまで一貫して受託出来る体制を構築し、現在に至るまで複数の機種開発に携わる。
  
 
(情報提供・協力/株式会社クリーク・アンド・リバー社)
(遊技機開発関連の求人情報はこちらから)
  

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