これからの時代にふさわしい遊技機(遊技通信2016年9月号より)

一連の回収機問題で、8月上旬に再び大きい動きがあった。警察行政のプレッシャーを受け、回収期限を8月末に区切られた機種を外さないホールに対し、新台や中古機、さらには部品交換に要する保証書を発行しないことを業界団体が決めたという。
  
6月末に発表された業界全体による声明では、2月と3月に日工組から提示された遊技機は8月末で、また6月に提示された遊技機は本年末で、それぞれ市場から回収・撤去することが掲げられた。決議にあたっては文言についていろんなやりとりがあったと聞くが、各種の事柄で厳格な運用が求められるこのところの情勢を鑑みれば、最終的に発表された声明は極めて適切で現実的なものだったように思う。
  
ただし、その声明内容が完遂できるのかどうかについては、一部で懸念の声も聞かれた。「使える新台がちゃんと出るのか」「本当に間に合うのか」という声や、「外さなかったらどうなるのだろう」といった疑問などである。
  
前者は、保通協の適合率が低下している上に、今の設置確認の新ルールでは期限ギリギリに遊技機入替が集中した場合に対応しきれないことが不安材料に挙げられている。一方の後者は、業界景気が冷え込んでいることから、例えば業界団体に属していない店舗を中心に回収に応じないところが出てくるのではないかという観測や、もとより一連の措置に対して心情的な反発を抱くホールの存在が元になっている。一部には、「外さないホールが多ければウチも外さない」という思惑も透けてみえるが、それもまた、致し方ない展開なのかもしれない。
  
こうした懸念に対して、行政当局として法的な手段ではなく、業界の自主的な取り組みに期待を寄せた結果が八月上旬の取り決めなのだろう。しかしこれは、行政側が責任の所在から後処理までの全てを業界に押し付けているように映るのは、筆者だけだろうか。一連の問題が発生した当初、少なからずの関係者が抱いた行政の責任について、今では誰も黙っている。
  
いずれにしても、本年末をもって「検定機と性能が異なる可能性のあるぱちんこ遊技機」が市場から一掃されるわけで、遊技業界は心機一転、新たな目標に向かって進んでいくこととなる。今の業界挙げての最大の目標といえば、「プレーヤー人口の増加」に尽きるが、そこで具体的な案を持ち合わせている業界団体が見当たらないのが現状だ。検定機と性能が同じ遊技機になったからといってプレーヤー人口が増加するわけもなく、むしろこれでもって減少傾向が加速する懸念を払拭できない状況にある。
 
現在、スマートフォンで爆発的な人気になっているゲームアプリがあるが、さっそくインストールして遊んでいる業界関係者も少なくないだろう。ゲームの内容自体に新規性は乏しいが、最新のテクノロジーを採用することで新たなゲームとして生まれ変わり、世界中の人を楽しませている。
 
遊技機でも同様の考え方ができると思う。プレーヤー人口の増加を目論むなら、大当たり確率の高低だけではなく、最新のテクノロジーを導入してゲーム性を広げることなど、全く新しい考え方を取り入れるべきではないか。
 
遊技くぎ問題を解決する道筋も立てられないまま、「パチンコは時代遅れの娯楽だ」と烙印を押されることは避けたい。これからの時代に相応しい遊技機や遊技場のあり方を、有識者を交えて構築していく必要があると思う。

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