2022.7.21

全日遊連記者会見、各検討会の現状を報告

全日遊連は7月20日、都内新橋の第一ホテルで全国理事会を開催し、理事会後の記者会見で現在、他団体を含めてワーキングチームなどで話し合いを進めている案件について報告を行った。

 
広告宣伝のあり方に関するワーキングチームの活動については、合田康広副理事長がこの5月以降、ホール4団体で3回、全日遊連内のワーキングチームとして2回の会合を行ったことを報告。現在、遊技機性能に関することや遊技機のホール設置後の広告のあり方のほか、営業時間や創業月、周年に関する広告など、計7項目について具体的な広告サンプルを作成して警察庁と意見交換を行っていることを説明した。
 
遊技機関連検討会については、機械対策委員会を担当する平岡聖教副理事長が報告を行った。平岡副理事長は、「もともとは遊技機の大型化に関する検討を行うものとして始まったものだが、その後、厚労省の騒音障害防止に向けた動きを受けてホール内の音の問題について特化した協議をしている」とした上で、ホール内の音量を85デシベル以下に抑えるためには、遊技機の音量を80デシベル程度にする必要性を日工組に伝えていることを報告。「ただ、全日遊連としては災害発生時のことなども考え、やはり遊技機の大型化についても引き続き問題視していきたいとの考えを伝えている」と述べた。
 
さらに、全日遊連が貯玉・再プレーシステムの在り方の見直しを求めているホール関係4団体の検討会については、担当する平川容志副理事長が報告を行った。平川副理事長は、「貯玉補償基金の理事として参加する中で、貯玉総額が大きいことなどを問題提起させていただき、これを下げていくことはすでに全会一致で決議されている。一方で、ホールとしてはシステム使用料が経営上の負担になっている」と述べた上で、「貯玉総額の引き下げについては、各店舗で1人あたりの貯玉量を下げることによって総量を下げることになっている。であるならば、貯玉量を下げたホールに対してインセンティブとしてシステム使用料を割り引けないかと考え、そのことをセンタ事業者6社に投げかけた。うち1社から回答があったが、的確なものではなかったので再回答を求めている」と報告した。
 
当日の全国理事会では、冒頭の挨拶で阿部恭久理事長が、新型コロナウイルス感染症が再び全国的な広がりをみせていることを受け、あらためて拡大予防ガイドラインによる感染防止対策の徹底を促した。さらに阿部理事長は、「6月の通常総会は、皆様のご協力により無事に終了することができた。これからの2年間、皆様のご意見をいただきながら、遊技業界を取り巻く厳しい現状を乗り越えるべく、執行部一同決意を新たにしている」と述べ、組合運営への理解と協力を求めた。
 
理事会の決議事項では、暴力団対策特別委員会の構成を決めた。また、パチンコ・パチスロ依存問題への対応について報告があり、諏訪東京理科大医療介護健康工学の篠原菊紀部門長による「10年のいわゆる依存研究でわかったこと」が資料として配付された。理事会後の記者会見で千原行喜副理事長は、「今年2月にギャンブリング障害に関する国際疾病分類が変わった。出玉性能や遊技頻度と依存の関係性についての研究もあり、こうした、きちんとしたエビデンスを知っていただきたいと思い配付した」と述べた。

 

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