2022.5.26

日電協兼次理事長がパチスロ市場の明るい展望示す

5月24日に都内文京区の東京ドームホテルで開催された回胴遊商の通常総代会で、ビデオメッセージで来賓挨拶を行った日電協の兼次民喜理事長が、パチスロ6.5号機とスマートパチスロの展望を語った。

兼次理事長は、いわゆる2400枚規制がMY管理から差枚数管理方式に変更されたパチスロ機について、ワンチャンスの枚数が射幸心を著しくそそらないよう内規で3600枚程度の規制を設ける予定であるとしながらも、「各メーカーでは従来の(有利区間の上限)3000ゲームをより出玉のストーリーが作りやすい4000ゲームの差枚機にあらためて開発申請を進めており、来月あたりから本格的に出揃ってくると思う。自信を持って拡販してほしい」と述べた。

また、メダルレスの「スマートパチスロ」について、「電子部品不足のあおりを受け、スマスロ用に供給されるユニットがこの夏に間に合わない状況になっており、スマート遊技機の販売開始をスマスロは11月、スマパチは来年1月目標に変更した。4000ゲーム数差枚機は相当なゲーム性の向上が約束された遊技機で、スマスロはゲーム数の管理がない遊技機。適正な射幸性を守りながら自由にゲーム性が表現できる性能となっており、必ずやプレイヤーとホールに喜んでもらえると思う」と述べた。

さらに、「40万円強のパチスロに15万円のユニット代がかかるので、計画的に時間をかけて入れ替わっていくと思っている」との見通しを示したほか、1日の出玉が上限(パチスロ1万9000枚、パチンコ9万5000個)に達するとその日は遊技ができなくなる「コンプリート機能」について、「この機能が発動する出玉の最高値は行政が認めたというものではなく、あくまでも自主的なもの。市場で頻繁に発生した場合も許されるものではない。この機能を付加したことで極端な出玉を抑え、その範疇でも充分に従来の遊技機を凌ぐゲーム性が実現できる。今後は極端な規制の強化という措置はなくなるものと遊技機製造団体は確信している」と語った。

「スマスロ」がホール営業にもたらすメリットについても言及し、「メダルや補給回収の設備がいらない」「手が汚れなくなり、感染症予防を発揮する」「ホールの騒音がなくなり、出玉運びやジェットカウンターがいらなくなることで電気代が安くなる」などの優位性を挙げたほか、メダル貸しや投入の手間が省けることで稼動の向上が期待できるとした。また、遊技機のデータが日々一元的に管理されることから、将来的には遊技機の入替えや設置位置、部品交換時の変更承認申請などを電子化できる可能性を示したほか、出店リスクの小さい小規模の店舗展開に期待を寄せ、「スマート遊技機は従来の常識では考えられなかった新たな店の形態が見えてくると思う」と述べた。

スマート遊技機については、5月19日に日工組、日電協、PSA、認証協の関係4団体がホール4団体の執行部に対する説明会を開催。さらに全機連では、5月23日に「スマート遊技機導入マニュアル」をホール関係団体に送付し、使用される機器の用語や導入メリット、取扱メーカー一覧などを示し、ホール側の理解を促している。7月19日にはリモートを併用して業界関係者やホール店舗責任者を対象に全体説明会を予定している。

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