2022.6.23

遊技産業未来研究所がオンラインセミナー

遊技産業未来研究所は6月22日、セミナー「未来研究会」をオンラインで行い、PRC代表の中田藤生氏、チャージ執行役員の天羽玲二氏、遊技産業未来研究所代表の中野忠文氏が講演した。

中田氏は、直近の市場の業績推移に大きな変化はみられなくても店舗間の集客格差が散見されるとして、自店客が来店する理由と価値をテーマに講演。時代背景からも来店動機は勝ち体験が最も大きいと予測できるため、期待感の醸成が営業戦略になるとした。業績悪化していても資金不足を理由に入替や出玉戦略など動かない店舗は今後さらに淘汰されるとして、自店客の来店理由を改めて考える重要性を指摘。その上で期待感を醸成している繁盛店に共通する取り組みとして、新台入替の継続的大量購入などによる過去の成功体験の刺激、会員化・貯玉再プレイの促進による再来店動機の提供、機種配置・遊技空間の特殊装飾による高揚感の演出など説明しながら、まずは自店の現状を正しく認識する必要があるとした。

次いで天羽氏は、遊技機購入の考え方をメインに解説。直近の稼働をみても主軸のパチンコ機種に変化はみられないため、自社の体力や戦略に合ったボリュームを見極めて新台導入すること、軸となる取引メーカーを絞った投資の集中、店舗や地域の趣向を観察する必要性などを説明した。他店がやらないことで差別化を図るのも重要として、パチスロでは競合店が6.5号に投資している間に稼働実績の高い6号機の入れて商品構成の遅れを取り戻す手法、パチンコでは土台のない4円パチンコの海物語の稼働構築としてライト系や甘デジ系のシリーズで復活に挑戦する手法を紹介した。また、複数の情報源に裏取りしながら先回りして動くためにも、より正しい情報を得るための環境づくりが必要だとした。

最後に中野氏は、稼働につなげるパチンコのシミュレーション活用術について講演。まず直近の店舗ランク別業績データを用いながら遊技機の商品価値を高めている店舗が粗利確保できている現状を説明した上で、遊技機のパフォーマンスを最大限に高めるには自店の適正運用を探す必要があるとした。運用の適正値にしても機械的な適正値と店舗の適正値があり、いわばファンと店舗の妥協点が適正値といえるため、その適正値を早期に探して運用すれば粗利確保や長期運用につながると述べた上で、上位ランクと下位ランクの実際の運用の甘辛を解説。上位ランクほど分岐に近い運用をしている傾向がある一方、下位ランクは今のところ高粗利営業でも稼働を保てているが、今後の稼動低下リスクを抑えるためにシミュレーションの活用で分岐を把握する必要があると指摘した。

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