次に、遊技くぎの問題についてお話しします。
遊技くぎに関する問題の経緯についてはご承知のとおりですが、昨年11月に当庁からホール関係5団体に対し、検定機と性能が異なる可能性のある遊技機について、可及的速やかに撤去をするよう要請したことを受け、本年1月、貴協会を始めとする14団体の連名により、業界を挙げて当該遊技機を可及的速やかに回収・撤去を行うことの声明の発表がなされたところであります。
その後、日本遊技機工業組合から、本年2月と3月の2回に渡り、回収対象遊技機として45型式約14万台が発表され、各ホールにおいては、営業所に設置されたそれらの遊技機の撤去が進められていると承知しております。残りの回収対象遊技機については、当庁から早急に回収対象遊技機を調査して発表するよう日工組に働きかけており、今後近いうちに、日工組から残り全ての回収対象遊技機が発表されるものと思いますが、貴協会にありましては、それらの回収対象遊技機が一刻も早く市場から撤去されるよう、遺憾なくリーダーシップを発揮していただきたいと思います。当庁としては、年内に撤去対象遊技機が市場からなくなるよう、業界として最善の努力をすべきと考えておりますが、貴協会にありましても、具体的にいつを期限に撤去するという声明を関係団体とともに発表するなど、撤去の実現に向けた具体的な行動を取っていただきたいと思います。
その上で、撤去・入替を進めていくに当たり、各営業者の正しい理解が必要となりますので、ご承知のこととは思いますが、重ねてお話しさせていただきます。著しく射幸心をそそるおそれのある遊技機を設置して営業することについて、風営適正化法違反となることは言うまでもありませんが、仮に製造業者が出荷段階でそのような遊技機に該当する性能変更に関与していたとしても、営業者がそのような遊技機を設置し続けることは、営業者として風営適正化法違反となる行為となります。製造業者の関与があるからと言って、営業者の風営適正化法上の責任が免責されるわけではありません。今後、円滑な撤去を進めていくに当たり、新しい適正な遊技機を順次導入していくことが有効でありますが、撤去対象遊技機の設置にこだわる一部の営業者は入替に躊躇することも考えられます。しかしながら、検定制度上、検定機どおりの性能の遊技機を設置することが求められていることからすると、撤去対象遊技機をそのまま設置し続けることは、制度上許容されていないばかりでなく、極端な場合には、風営適正化法が禁止する著しく射幸心をそそるおそれのある遊技機を設置していることにもなりかねないことを正しく理解していただきたいと思います。
また、当然のことですが、撤去対象遊技機の入替として新たに設置した遊技機について、検定機どおりの性能のままホールにおいて営業の用に供することとなるようお願いいたします。いくら撤去対象遊技機を撤去したからと言って、入れ替えた遊技機を、撤去対象遊技機と同様に、検定機と異なる性能で営業の用に供するのであれば、今回の取組も健全化に資するものとはならないのは言うまでもありません。
残念なことですが、撤去対象遊技機におけるメーカーの問題とは別に、ホールにおいて遊技くぎを曲げて検定機と異なる性能を創出する事案は、未だに継続して発生しております。昨年6月の講話においても、そのような事案は、射幸性の適正管理を侵害する悪質な不正改造事案であると申し上げておりますが、それ以降も、客寄せ等営業者側の都合により入賞口付近のくぎを開け閉めしていた事案が発生しているところであります。今回のくぎの問題を通じて、業界としてきちんと襟を正すためには、単に撤去対象遊技機を回収して新しい遊技機を導入するだけでいいはずはありません。日工組によれば、今後販売される適正な遊技機のベース値は30台程度のものが想定されておりますが、この本来の性能を不当に変更することなく営業の用に供されることが、当然求められております。
今回の問題における日工組の再発防止対策の一つとして、本年4月以降に販売された型式遊技機については、付属される取扱説明書において、各入賞口に玉がどの程度入るか等遊技性能に関する情報を記載する取組を開始しておりますが、それらをぜひ積極的に活用していただきたいと思います。ホールとしては、メーカーから届いた遊技機が本来の性能どおりかどうかの確認に利用できますし、メーカーとしても、ホールに設置された遊技機の入替や部品交換の際に、本来の性能どおりかどうかの確認に利用できることとなります。この確認の最大の目的は、実際に遊技客が遊技をする際の遊技機の性能が不当に変更されることを防止することにありますが、このようにホールとメーカーが相互にチェックする取組を定着させることにより、業界内において射幸性の適正管理を実現する土壌を整えるきっかけとしていただきたいと思います。そのためには、新たな遊技機の設置以降はくぎの問題を再び生じさせないとの意識が、メーカー、ホールの枠を超えて、業界の方々に広く定着することが必要であると思います。貴協会におかれては、正しい認識を各会員に理解していただくよう周知徹底を図ることはもとより、業界全体をリードして、くぎの問題の解決に向けて積極的に尽力されることを期待いたします。
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