早稲田インバウンド・ビジネス戦略研究会が出版記念セミナー

早稲田インバウンド訪日観光客のビジネス戦略などを研究している早稲田インバウンド・ビジネス戦略研究会は9月20日、都内新宿区の早稲田大学国際会議場井深大記念ホールで、このほど取りまとめた書籍「インバウンド・ビジネス戦略」の出版を記念するセミナーを開催した。

セミナーでは、監修をつとめた早稲田大学大学院経営研究科教授の池上重輔氏による基調講演が行われ、日本のインバウンドビジネスにおける課題などを列挙。とりわけ、人手不足が深刻化するなか、安くていいというビジネスモデルについて、「例えばホテルなどでは従事する人が減っており、働く人に負担を強いているのが現状。今後さらにインバウンドが増加することが見込まれるなか、このビジネスモデルは継続できなくなってくる」と問題提起した。

さらに池上氏は、富裕層向けのサービスにミスマッチが生じている点を指摘。「これは、日本独自のサービスを前提として伝えるか、相手に合わせるかのどちらか。これをきちんとしないと無駄になる。超富裕層向けのサービスもなく、これらにしっかり対応しないと日本での消費がなされなくなる」と集まった聴衆に語りかけた。

また当日は、書籍執筆者らによるパネルディスカッションも実施。今後目指すべき日本のインバウンド戦略について、出席した産学8人のパネラーから様々な視点で意見が交わされるなどした。そのうち、グリーンヒルズジャパン代表取締役社長/Bloomberry Resorts Japan Vice Presidentの桐山満啓氏は、将来的に日本国内でも創設される見通しとなっているIR(統合型リゾート)について解説。メリットやデメリットを複数挙げながら、一つの効用として、IR施設で働くスタッフ給与の高さが、全体的な所得水準の上昇に影響を与えるという考え方を示すなどした。

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