エンビズ総研が顧客カルテ活用した差別化施策を解説

エンビズエンタテインメントビジネス総合研究所は10月20日、都内秋葉原でAclubセミナーを開催し、同社主任研究員の荒川陽平氏が、接客対応の強化や来店客数の増加に有効な顧客カルテの活用方法について講演した。
 
荒川氏は、遊技機のスペック変更や業界等価の見直しなど低射幸性化が進行することで、今後は射幸性に変わる新しい価値が求められるようになると指摘。さらに、射幸性が抑制されることで集客力が低下し、商圏が狭小化されることが考えられることから、エリアの再編や局地戦が繰り広げられるようになると予測した。
 
こうした状況に対応するために荒川氏は、個別のニーズや嗜好に合わせたサービスを提供できるホスピタリティ型接客の重要性を強調。その実現に向けた手段として「顧客カルテ」の運用を提案した。
 
顧客カルテは、ユーザーの年齢や性別などの基本情報に加えて家族構成や趣味、よく打つ機種といったデータをスタッフ間で共有し、個人の趣味や嗜好に合わせた接客を提供するためのツール。荒川氏は「顧客カルテを活用することで、ニーズを先読みしたサービスを提供できる。業界ではまだこのノウハウが確立されていないので、戦略的に取り組めば大きな差別化になる」として、その活用を推奨した。
 
また、エンビズ総研では顧客カルテと顔認証システムを使った検証プロジェクトを都内駅前立地の店舗で実施し、当日のセミナーで結果を公表した。それによると、カルテ未導入店は繁忙期をピークに客数が増加する傾向が見られたのに対し、導入店では季節要因の影響を受けずに客数の微増傾向が維持されたという。
 
この結果を受けて荒川氏は、「今回の調査では、稼動の底上げや年配層の来店頻度が上昇する傾向が見られた。顧客カルテで信頼関係を構築できれば、離反防止や口コミによる新規客の獲得も期待できる」と述べ、自店のサービス向上や接客強化のツールとして顧客カルテを積極的に活用するよう促した。
 

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