2022.9.2

【機種評価コラム】導入後の機種の検証(2022年8月登場機種の中から)

お盆営業も終わり、今年はハイスペック機が多かった8月導入機種の実績も出て来ている。

ハイミドル機が数多くあり、小当りRUSH機から変則1種2種混合機や2種+2種など粒ぞろいでもあったように思う。新型コロナの感染者が多いこともあり、帰省を控えた人も多かったせいか、都内も上々の稼働だったと思う。

そんな8月で導入台数が一番多かったのは「PフィーバーからくりサーカスV」である。

上位モードを持つALL1,500個タイプであり、下位モードへの突入率は74%と高かったのだが、突破して50%の振り分けを引くのが大きな壁となって立ちはだかり、抜群とは言えない稼働状況になっている。

上位モードは1,500個の81%ループであるが、ALL1,500個で実現するには何かしら突破させるスペック上の仕組みが必要なのだが、苦戦しているのが現状だ。また、同機ではパチンコ業界で初めてとなるコンテンツを採用している。初のコンテンツということもあり、前評判も高かったのだが、思った以上に苦戦している状況である。

それとは別に、小当りRUSHでリリースされたのが「PぱちんこGANTZ3M3」だ。

ご存じのようにGANTZと言えば小当りRUSHであり、今回も出玉性能的にはかなり凄いスペックである。ただ、小当りRUSHは次の大当りまでの間に小当りで増やす仕様であるので、ある意味ヒキが強ければ出玉を稼げない。データを見ていても客滞率が高くないので、出れば止めてしまうという要素もあるのかもしれないが、こちらも思った以上に苦戦している。

そしてもう一つの期待機種が「Pサラリーマン金太郎FMY」であった。こちらは、2,400個を搭載したスペックとして期待されていた遊技機である。台数もそれなりに多く入っており、仕組みも上手く作ってあり期待の1台であったが、苦戦傾向にあるのが実情だ。

他には「P真・怪獣王ゴジラ2L2-K」もハイミドルで登場した遊技機で、こちらは「エヴァ」と一緒であるV-STだ。初動は良かったと思うのだが、やはり苦戦傾向にあるように思える。

遊技するファンが増えない状況の中でもメーカーは様々な機種を出しており、少し前と比べれば機種数は多く、ファンも選択肢が多いのが現状といえるため新台が苦戦しているのも分かる。

また、6.5号機の登場も大きな影響を及ぼしたとも受け取れる。

これまで、パチスロの射幸性低下で勝ち体験と勝ち金額を求めていたユーザーが、パチンコのハイミドルに活路を見いだして移行していたと思われるのだが、そのユーザーがパチスロに回帰したのも要因として見えてくる。

となれば、パチンコの新台導入も考え直す必要が出てくる。店によって状況は異なるケースもあるかもしれないが、平均的に見れば大きな買い物は控えないと取り返しの付かないケースも増えてくると思う。

では、パチスロはどうだろうか?

お盆前で期待されていた「S新鬼武者2ZC」はパチンコとは違って非常に好調だ。単なる6.5号機という括りでなくゲーム性も出玉に関しても秀逸な作りになっており、7月に導入された「犬夜叉」「カバネリ」「アクエリオン」などと相まってパチスロ市場をけん引している。大ヒットした初代を意識した作りになっており、期待度の高さを裏付ける稼働状況である。

パチスロはパチンコと違って、ゲーム性を豊かに作れるメリットがある。6.5号機登場以前は一部の遊技機のみに稼働が集中しており、下手すればガラガラなんて状況も見て取れた。しかしながら、全部の機械がそうでも無いのが難しさでもある。例えば、「S黄門ちゃま喝2L1」は好評だった前作を意識した作りにしたが厳しい状況であるし、「S政宗 戦極A5」に至っては台数が多いのもあるかもしれないが、非常に厳しい状況となっている。

11月にスマスロが導入される事が発表されたが、6.5号機と同様にすべてが良いとは限らないし、導入には機械を吟味しないと無駄骨に終わる可能性もある。

ただ、未来は暗くないと思うので、それが浸透するのを願うばかりである。

 

 

筆者紹介:北瀬紳一郎(きたせ・しんいちろう)

株式会社ピーナレッジマネジメント代表取締役社長。2022年に会社設立し、遊技機の稼働貢献予測や各種シミュレーションを提供している。前職のシステムメーカーでは現場のサービスマンから営業所長、商品の開発企画などに携わり、全国平均データを使ったサービスをベースにした講演なども数多く出演。現在は余暇進の遊技機研究委員会の副委員長も務め、業務の合間に時間があればホールで遊技する生粋のパチンコファン。趣味は遊技機の機種評価はもちろん、公営競技(中央競馬)の予想は趣味の域を超えたレベル。お酒も大好きでツイッターのフォロワーは現在9,000人近く。集客に役立つSNSの活用も常に考えている。