警察庁 業界6団体に3項目の「お願い」(遊技通信2015年3月号より)

射幸性の抑制を最優先課題に
置引き対策、闇スロ対策求める

 
1月14日に開催された業界6団体(全日遊連、日遊協、日工組、日電協、全商協、回胴遊商)による代表者会議の席上、警察庁保安課から3項目の「お願い事項」が伝えられた。資料によると、6団体に対して警察庁が示したお願い事項は、「射幸性の抑制に関する更なる取組」「置引き対策の取組」「AT機、ART機等の闇賭博流出を防止する取組」の3点。項目だけを列挙すると特に目新しさはないが、逆にいえば度重なる要請に対する具体的改善策の展開が遅れていた事項ともいえ、行政側の苛立ちが窺われる。
 

既存の枠組みでの協議への不満か
「迅速、適確に検討できる方法」を要請

1月14日の業界6団体代表者会議で伝えられた警察庁からの「お願い事項」は、翌週21日、パチンコ・パチスロ21世紀会に加盟する全14団体にも送付された。
 
警察庁が示したお願い事項は、「射幸性の抑制に関する更なる取組」「置引き対策の取組」「AT機、ART機等の闇賭博流出を防止する取組」の3点。いずれの項目についても、迅速、的確に検討できる方法や進め方の再考も促されており、業界団体による既存の枠組みでの協議への不満が滲み出ている。
 
射幸性問題については、「現在検討中の事項を早急に実施の上、少額、短時間で遊べる遊技の創設」が促され、これについては遊技産業活性化委員会で責任をもって対応していくことを決めたという。全日遊連理事会後の記者会見で阿部恭久理事長は、「遊技機だけの問題ではなく、営業方法も含めて射幸性の抑制を行うよう求めているからこそ、『遊技の創設』という表現になったものと認識している。ハード、ソフトの両面で検討していきたい」と述べている。
 
対応策の検討ステージとなった遊技産業活性化委員会は、前述の「21世紀会」内に設けられた組織で、減り続ける遊技人口の回復を主題に立ち上げられた。主要6団体が委員に就き、委員会内には遊技機とPR活動、そして依存(のめり込み)問題といった3つのワーキンググループがある。うち、遊技機WGでは現在、初心者でもわかりやすい遊技機など、多種多様な遊技機の開発についての検討が行われているが、関係者によると、ここでは射幸性の抑制についての踏み込んだ議論はなされていない。
 
射幸性の問題は、常に理想と現実とが乖離し、需給間やホールの営業規模によって思惑に隔たりが生じるテーマで、立場の違う者同士での話し合いはこれまでも難しかった。一方で、「初心者でもわかりやすい遊技機など、多種多様な遊技機の開発」は、今の業界に求められる要素であることは確かで、そこを優先させるのは致し方ない組織なのかもしれない。いずれにしても、多くの業界関係者が今のMAXタイプ偏重の営業に疑問を抱きながら、それでもそれに頼らざるを得ない市場環境にあるという、もどかしい状況をそのまま反映している。
 
ところが今回、ここに射幸性の抑制という警察庁の意向を反映させる必要が出てきた。パチンコ機に限っていえば、供給側の団体である日工組の内規での対応が軸になると思われるが、営業方法も含めての対応となると幅広い視点での是正が求められ、市場原理が優先するホールの現場にこれを落とし込むには、ハードルの高い作業になる可能性が高い。
 
射幸性の抑制は明らかに「多種多様な遊技機」とは別テーマであり、しかもホールの営業に直結するテーマだ。しかも、今回の「お願い」と別に、全日遊連の新年理事会で行われた行政講話では、これをのめり込み問題と絡めての最優先事項だとしている(本誌47ページ参照)。そしてまた、そののめり込み問題への対応は、一般マスコミの反応なども気にする行政側から、繰り返し早急な施策展開が求められていたテーマでもある。
 
のめり込み問題と射幸性の抑制をセットにすると、当然ながら射幸性の上の方、パチンコ機でいえばMAXタイプのあり方が問題視される可能性が高い。需給双方でMAXタイプへの偏重が加速する中にあって、これがどの程度の調整幅になるのか、そしてまた、これを市場環境の好転材料にできるのか、それともさらなる悪化材料になってしまうのかなど、その動向を注視すべきテーマでもある。

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