2025.5.20

【メルマガWeeklyコラム(5月12日付け)】GW商戦の振り返りと今後のパチンコ機種育成

今年のGW商戦は、パチンコ・パチスロとも昨年同期比でほぼ横ばいの結果となった。
全国データで業績をみると、アウトはパチンコが対前年で99%、パチスロが103%。パチンコはGW期間中の平日(4/30〜5/2)の落ち込みが目立ち、パチスロはGW期間中の平日も含めて対前年を上回った。やはりパチスロは5月5日のアウト上昇率が最も高く、20円パチスロのアウトは1.4万枚(昨年同日比109%)となった。

全体として集客が見込めるパチスロは甘い運用がなされ、パチンコは引き続き辛く運用される結果となったが、GW商戦前の週(4/21~4/27)をみると、4円パチンコのアウトは前週比104%、20円パチスロが108%と伸張傾向にあった。そこからGW期間の推移をどうみるかは判断が難しいが、とりわけ4円パチンコでは「e東京喰種」(4/21導入)の好業績が目立っていた。

4円パチンコの現状の主力機は「eFからくりサーカス2」「eリゼロシーズン2」「P北斗暴凶星」「e番長漢の頂」などが挙げられるが、「e東京喰種」は5月9日時点で4週間にわたってアウト4万個オーバーで推移し、主力機といえる働きをみせている。20円パチスロでも「L東京喰種」(2/3導入)は、5月9日時点で2万枚オーバーを持続しており、業界の新たな代表的コンテンツになりそうな動きをみせている。

なかなか4円パチンコに回復の兆しがみえない中で「e東京喰種」のヒットは明るいニュースといえるが、その他方では、これまでメインの位置付けだった「eリゼロシーズン2」がやや失速しているのも今後の布陣を立てる上での判断を難しくしている。また、最近になって「Pエヴァ15」が稼働を戻してきているといった話も聞かれる。ハイタイプなど荒いスペックにファンが疲弊し、以前打っていた台に回帰しているのではといった見方もされている。

4円パチンコの最適な布陣が見えにくくなっている中、7月にはLT3.0プラスの第1陣が登場する。LT3.0プラスでは、従来LT機にあったチャージ当りをなくせてパチスロのCZに近い時短の使い方ができるようになるが、ネットなどでは出玉の大きさに期待を寄せる一方、複雑化するゲーム性からライトユーザー離れを加速させるといったネガティブな内容も散見される。「LT3.0プラスの第1陣はまずeリゼロシーズン2などのファンが流れると思うが、2巡目以降に期待」とするホール関係者もいるが、まずは仕様的な特徴からしてパチスロファンの取り込みにつながるかどうかがポイントになりそうだ。

ちなみに5月5日の週は、パチンコ11機種・パチスロ3機種が登場した。パチンコ新台で10機種以上出たのは昨年11月以来となるが、機種あたりの台数規模が小さいのもあって、いずれも初動は厳しい結果になった。全体的に機種あたりの新台導入台数が減っている中では次の育成対象の選定が難しく、今は稼働が見込める機種のトレンド変化も早い。せっかく結果が出ている機種を育成対象から外すのは簡単ではないが、やはりスピードのある取捨選択が一層重要になっている。

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