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- 星野リゾートも実践活用! 競争優位性を実現するファイブ・ウェイ・ポジショニング戦略 (1)
皆さん、ファイブ・ウェイ・ポジショニング戦略をご存知でしょうか?
MBAまで取得し、中小企業診断士として経済産業大臣に登録している筆者も、一昨年、古から懇意にしているMIDジャパンの三井社長にご紹介頂くまで、実は知りませんでした。
紐解いてみると、あのP・コトラー博士が推薦し、星野リゾートの星野社長が営業戦略のテキストとしている理論であり、こん日の星野リゾートの隆盛に納得感が伴う、特にサービス業の実践で有用な内容でした。
サービス業にとって、ポイントとなる経営資源は
①価格、②サービス、③アクセス、④経験価値、⑤商品、
である。
しかし、使用可能な経営資源は限られており、また、全ての分野で最高水準を実現するにはコストもかかり過ぎて不合理となる。ゆえに、その対象経営資源の選択と集中することが肝要である。
まず、各要素の水準たるレベルを下記の4つに分類する。
レベルⅢ:消費者が企業を選び出す~市場を支配している
レベルⅡ:消費者が企業を好む~差別化が出来ている
レベルⅠ:消費者が企業を受け入れる~業界の水準に達している
それ以外~顧客から信頼されていない
そして、そのレベルを(1)~(5)のファクターごとに検証し、レベルⅠ未満の水準はあってはならないが、全てがレベルⅠ以上であれば、レベルⅢが一つ、レベルⅡが1つあれば、十分な競争優位性を実現できるとしています。
ゆえに、ポイントとしては、
1)経営資源の各ファクターを全て最高レベルにする必要はない。
2)ただし、最低でも各ファクターレベルⅠ以上のクオリティは必要。
3)競争優位性の実現にはレベルⅢのファクターは1つ、レベルⅡのファクターも1つは必要。
ということであり、ファイブ・ウェイ・ポジショニング戦略の概要となります。
ここまでの概要で、すでにピンと来た方も多いかと思いますが、次回以降、各ファクターにおける業界の事例の解説をし、業績アップへ向けてのご参考にして頂きます。
筆者紹介:田守順(たもり じゅん)
1959年5月3日、北海道帯広市生まれ。アミュゼクスアライアンス代表世話人。中小企業診断士。
明治大学商学部卒、多摩大学大学院経営情報研究科修了(MBA取得)。30歳の時、
父親の経営する企業に入社。経営者として3店舗だったホールを10年間で9店舗に拡大(2003年5月終了)。
1999年度日本青年会議所副会頭に就任。2014年から高崎経済大学の大教室で「ベンチャービジネス論」
「イノベーション論」を、2019年から明治大学経営学部の大教室で「サービス業の運営管理」の講義を行っている。
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