2022.10.21

「静かな退職」の時代がやってきた

ご存じですか? 明日の経営に役立つキーワード VOL.71

「ハッスルカルチャー」から「静かな退職」へ 

「静かな退職(Quiet Quitting)」という新語が、最近にわかに注目を集めています。「静かな退職」という言葉から誰もがイメージするのは「従業員がこっそり転職を探して退職して行く」というものでしょう。しかし、この新語が意味するものは「必要以上に一生懸命働くのをやめる」こと。本来であれば「スロウな就業」の方がその意味が伝わると思うのですが、たぶん「静かな退職」という言葉の方がインパクトがあるのでしょう。

この新語はウォールストリート・ジャーナルで取り上げられて話題になったもの。ブライアン・クリーリーというキャリアコーチがTikTokで「あなたは仕事を『静かに退職』した人ですか?」と視聴者に問いかけた時に生まれた言葉のようです。この投稿が口コミで広がって、これに対する反発が巻き起こると、さらにZ世代を中心に反発への反発が起こって論争になったと言われています。

実際に仕事を続けている人を「静かに退職した人」と言うのは誰もが違和感を持つはず。しかし、前述したように、それが意味するのは「仕事を辞めることではなく、仕事の捉え方を変える」こと、つまり「ハッスル・カルチャー(仕事を全力で頑張るという文化)」から距離を置くことと理解すれば、「そういうことか」と納得できるのではないでしょうか。

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