2022.8.10

ボトルネックは「社員」ではなく「組織と経営者」 進化できる組織には必ず「ビジネスアジリティ」がある

ご存じですか? 明日の経営に役立つキーワード VOL.69

「ビジネスアジリティ」とは変化に対応できる組織力

ビジネスアジリティとは「外部の環境変化に素早く適応するための組織能力」、あるいは「企業が自らを迅速に創り変える力」を言います。「ビジネスアジリティ」の著者である山本政樹氏は同著の中で「決まったコースを走るならばF1マシーンの方が早いがコースを外れて砂地に突っ込むと身動きが取れなくなる。一方でラリーカーは道路環境が変わっても適切な道を選択して前に進むことができる」と述べています。

アジャイル組織は後者のようなものだということですが、日本の多くの企業は「効率化」を進めることにより「決まったビジネス環境の下で決まったやり方を実行するスピード力は高いが、一旦前提としたビジネス環境が変化した場合の対応力は非常に弱い」ように思えます。

筆者がコーディネートしている大手企業50社程が参加している幹部研修では、参加者をいくつかのチームに分けてチーム研究を行っていますが、各チームに自分達がやりたい研究テーマを聞くと、そのほとんどが「変化に対応できる組織創り」を希望するのです。それほど彼らは「自社をビジネス環境の変化に対応できるようにしなくてはならない」と感じているわけですが、同時にこれまで自社の業績UPを実現させてきた組織、あるいは組織体質が変化対応型企業への進化を邪魔していることが大きな問題となっているようなのです。

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