一般社団法人余暇環境整備推進協議会（余暇進／佐藤正夫代表理事・会長）は9月12日、都内平河町の朝日ビル会議室およびオンラインで令和5年9月度部会を開催し、ダイコク電機 DK-SIS室の片瀬宏之室長による「DK-SISに見る2023年上期の振り返りと下期の予測」と題した講演が行われた。

会員プレゼンテーションではグローリーナスカが、遊技ファン向けスマホアプリと会員会員システムを連動させたO2O（Online to Offline）集客マーケティングツール『パチPICKS（パチピックス）／PAPIMO-ring（パピモリング）』を紹介した。

会員プレゼンテーションを行ったグローリーの須賀亜也美氏

このツールは同社が提供する「PAPIMO-NET大当り情報公開サービス」とプロテラスが運営する「テラスモバイル2（データPRO.）」を組み合わせた出玉情報特化アプリ。ファンが望む出玉情報を用いて各種コンテンツを提供し、ホールは本アプリを通じたアプローチが可能なため、WebやSNSの広告運営にかかる負担や効果分析の課題を解決できる。さらに、同社の会員管理システムと連動した「PAPIMO-ring」により、パチPICKSを見て来店した遊技客を可視化することで再来店へつなげるO2O（Online to Offline）支援を可能にする。

「PAPIMO-ring」では自店情報をファンに提供しつつ、ビーコン（Bluetoothの電波を発信する小さな端末）によってアプリユーザーの来店情報を取得できるほか、会員カードとアプリの連携によるプッシュ通知もできる。また、ファンは遊技履歴の自動取得による収支表の作成、履歴を使ったアプリユーザー同士のコンテンツ参加が可能。なお、これら一連の流れによる収集データはホールのダッシュボードで管理できるようになっている。

講演したダイコク電機 DK-SIS室の片瀬宏之室長

続いて行われた講演では片瀬氏が、DK-SISに基づく営業状況を説明し、下期に向けた営業上のアドバイスなどを行った。この1年間の大きな変化としてパチスロ市場の回復が挙げられるが、現状はパチンコの低迷が問題になっているとして、講演では主にハイミドルタイプの運用について現状確認と課題の指摘、改善策を解説した。

片瀬氏は、パチンコの業績が低下する際には稼動→売上→粗利の順番で下落していく傾向があるとして、まず4円パチンコの稼動向上について「長期稼動が見込めまれる機種は少台数でも花形活用してほしい」とし、新台の入替戦略だけでなく導入機種の活用に着目するよう求めた。また、今般のハイミドルタイプは短時間遊技向けの仕様の機種ばかりになっているため、遊技機メーカーに対しても市場バランスを考慮した新台リリースを要望した上で、「遊技時間に着目しながらホール・メーカーともに増客を考えてほしい。長く遊ぶファンも増やして店内の繁盛感につなげることが望ましい」と語った。