2024.2.22

未来研究会 機種戦略と遊技客動向の分析を解説

遊技産業未来研究所(中野忠文代表)は2月21日、都内台東区のテクネス レンタルスペースで「第92回未来研究会」をオンライン併用で開催。今後の遊技機環境の変化を踏まえたホール営業について解説した。

第1部では、PRCの中田藤生代表が「スロット優先・等価営業化によるパチンコ市場の衰退」をテーマに講演した。中田氏の分析では、今後のホールの投資は①店舗大型化と新台の多さ、②情報公開度の高さ、③薄利営業の実現の3点に集約していくとして、ITによる台データの即時提供と推測する楽しさの提供、人気機種の多台数導入による高稼働の持続がポイントになると説明した。
また、スマパチが低迷する中ではスマスロの「エンタメ性」をどこまで打ち出せるかが課題になるとして、「自店の地域・主要顧客・競合状況に合わせて最適な機種の購買に努める必要がある。意味のない入替え(投資)を避け、お客様を良く知ることが最優先課題となる。1%でも業績を上げるというこだわりと執念を持って地力をつけることに注力してほしい」と述べた。

第2部では、グローリー 遊技企画営業統括部の須賀亜也美氏が「出玉データのアクセス解析から導き出すあなたのお店の遊技客動向」をテーマに講演した。同社が提供する「PAPIMO-NET大当り情報公開サービス」と出玉情報特化アプリ「パチPICKS(パチピックス)」による来客ニーズの可視化で再来店に繋げる施策を提案し、「自店の出玉情報サイトの来訪人数と閲覧数を把握し、どんな出玉情報を特に見ているのかを分析して同条件下の競合ホールとの差を見つけ、自店の強みと特徴を把握する。競合店への優位性を見出すためのPDCAサイクルで継続的な業務改善や目標達成を実現してほしい」と語った。

最後に中野代表は、低貸コーナーを今後どう考えるかについて講演した。そもそも低貸コーナーは稼働を担う側面が強かったが、営業データ推移をみると4円コーナーと同様に射幸性・投資額が高まり続けているとした上で、ここ数年のパチンコ・パチスロの低貸コーナーの状況について稼働・粗利シェアの比較データで説明。低貸パチンコの重要度が増していることを解説しながら、4円コーナー以上に「稼働で稼ぐ」運用方法が重要になっている点を指摘した。また、今の低貸パチンコは、パチンコ全体の稼働の約4割、粗利の約2割を占めていることから、低貸コーナーについてもデータチェックと目視で自店を確認し、4円コーナーとは異なる戦略を立てる必要を促した。

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