社安研の遊技障害研究会が症状と出現頻度の関係性で論文

日工組社会安全研究財団内に設置されたパチンコ・パチスロ遊技障害研究会(代表:牧野暢男日本女子大学名誉教授)は2月、障害の軽度・重度といった程度と各々の症状との関係を明らかにする分析を行い、「ウェブモニターを用いたパチンコ・パチスロ遊技障害の症状と出現頻度の検討」と題する論文をまとめた。論文は精神医学領域の学術誌「精神医学」の査読を通過し、同誌に掲載された。

研究会では昨年3月、パチンコ・パチスロ遊技障害を正しく測定するための尺度として開発した「PPDS」を用いた全国調査を行い、最近12カ月で遊技障害の疑いがある人を日本の18歳から79歳人口のうち約40万人と推計。今回の調査は、ウェブ調査会社の登録モニターから抽出して行われた2014年のPPDS作成時の調査データを使用し、最終的に得られた522名(男性446名、女性76名)のサンプルを分析した。

PPDSはパチンコ・パチスロに特化した障害尺度で、遊技のことが頭に浮かぶとやらずにはいられなくなる「思考のとらわれ」や遊技をしている間には他のことを考えずに済む「逃避」といった動機面、遊技の回数を減らしたら仕事や学業が手につかなくなる「離脱症状」や負け分を取り戻すためにさらに遊技を重ねる「深追いと自己制御困難」といった行動面、さらには嘘や隠し事、借金などの経済的問題や自殺といった結果面で成り立っている。全27項目の設問で得点が高いほど過去1年における障害行動や経験が多いことを示している。

今回の検証では、そのPPDSによる得点をアメリカ精神医学会の精神疾患の診断の手引き(DSM)におけるギャンブル障害の診断基準と照合。その結果、「深追いと自己制御困難」「逃避」といった症状はDSMのギャンブル障害に該当しない人でもよくみられ、各症状が見受けられたからといって遊技障害に即座にあてはまるわけではないことなどがわかった。

また、自殺を除いた実質的な問題では、「思考のとらわれ」や「嘘・隠し事」が観察された時点で発生の兆しが認められるものの、この段階はPPDSの総得点にあてはまると軽度だった。一方、自殺に関しては経済的な問題が観察された時点で発生の兆しが認められ、PPDS総得点にあてはまると重度の段階にあった。

遊技障害研究会では、今回の研究は症状と次の段階の症状の関係を明らかにしたもので、今後の遊技障害に関する支援や介入のあり方、さらには当事者が抱えるリスクの軽減に重要な情報を与えるものだとしている。

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