2023.5.24

平凡の戯言その7 地域住民を自店のファンにしてみたいの巻

甲乙亭平凡でございます。わたくし平凡の楽しみの一つにパチンコホール巡りがございます。若い頃遊びほうけていた北斗の拳が帰ってきたので嬉しくて嬉しくて、ついつい休日にもホール巡りをしてしまいます。しかし空き台がないことから、ついついいろんな店に行ってしました。そこで見たもの妄想したものから少しお伝えしてみたいのでございます。

さて、ホールには様々なタイプがございます。小泉元総理は「人生いろいろ、会社もいろいろ」と発言していましたが、ホールもいろいろでございます。一方広告宣伝を見ると、どうも「アピールもいろいろ」にはならず、店が新しいこと、台数が多いこと、新台を入れたことなど、遊技機をアピールすることが多いように思います。確かにお客さんは遊技機を楽しむために来店することが多いのでしょうし、その中の大部分の方は、「できれば勝ちたい」と思っていることでしょう。しかし、お客さんの行動範囲はそんなに広いわけではなく、また勝ち負けも偶然の要素が大きいため、高設定だからといって勝てるというわけでもございません。そのような中でも他店を出し抜きたいと、出玉イベントを醸し出す隠語まみれの広告を出している店も見かけます。ただ、その広告の意味は一部のセミプロや軍団しか理解できず、近隣から来る一般のお客さんには意味が伝わっていないことが多いように思うのでございます。

本来、広告というものは集客のために行うものでございます。集客の一番の弊害は店から遠いことです。とすると店の近くの住民にファンになってもらいたい。できればパチンコをしていない住民がファンになってくれるのが理想でございます。しかしパチンコをしない方々に、遊技機の魅力として射幸性をアピールしてもあまり意味はありません。

ではどのようなアピールが効果的なのでしょうか。

例えば食事処がある店であれば、安くて美味しい日替り定食を限定○食みたいに出してみるのはどうでしょう。綺麗なトイレも相まって近所のおばちゃんが遊びに来てくれるかもしれません。本がたくさん置いてあるヒーリングスペースを設置するのはいかがでしょう。ちょっと時間があるときや待ち合わせ場所として学生さんなどが立ち寄ってくれるかもしれません。アルカリイオン水が無料だったり、総付景品だったり、地元であまり購入できない特産品などを賞品イベントとして行っても良いかもしれませんね。

まずは来ていただき、店の雰囲気に慣れていただき、玉を借りるところまで体験してもらう。あとは特産品をそのまま玉で交換しても良いし、気になる遊技機があれば遊んでもらえば良い。そうやって少しずつ慣れていってもらうのが良いのではないかと思うのです。そうすれば、遊技機以外でもパチンコホールは十分魅力的な場所であると感じてもらえるのではないでしょうか。価値があると思わせられれば、店の独自性を持った広告ができます。多くのパチンコホールが遊技機や出玉の事を伝え、消耗戦を行っている中で、他店よりも優位に立てることができます。遊技機の宣伝ではないため射幸心を煽ることもありません。ホールのように、どの店でも同じ遊技機や遊び方の産業では、一風変わったサービスや雰囲気を提供することは他店と差別化できるので、特に有効だと思うのでございます。

ホールはヘビー遊技客のニーズや欲求を理解することには長けていますが、反面創客には慣れていないように感じます。射幸性でなく魅力を伝えるチラシや広告は、他業界にはたくさんあります。それこそホールで使っている広告会社に参考事例を聞いてみると良いと思います。「近隣住民にホールに来てもらいたいんだけど、いい案無いかな」と。快諾できる広告会社は有能です。あんな案もこんな案も出してくれるでしょう。ここでお時間となりました。続きはプロの広告会社にお聞きいただければと思います。

筆者紹介:甲乙亭平凡
業界歴30年。知りたがり、言いたがりで好きなことは早口で喋りがち。夢は老後のパチンコ三昧と平凡を地で行く男が、業界に深く切り込み意見する内容は金言か妄想か。人見知りを直そうと落語教室に通ったことがあるため、落語口調で話してしまう。

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