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- 【インタビュー】プローバグループCEO 平本直樹氏、コア事業のパチンコを軸に多角化戦略を推進
プローバグループは、広島県内を拠点にパチンコホールやゲームセンターを展開し、近年では飲食や人材開発、ヘルスケア、ペンション事業など多岐にわたる事業展開を果たしている。その中心的な存在である平本直樹代表取締役CEOに、多角化戦略の背後にある経緯や今後の展望について聞いた。(文中敬称略)
ープローバグループは、これまで様々な新規事業に参入していますが、多角化戦略を推進する切っ掛けは、どのようなものがあったのでしょうか。
平本CEO プローバのパチンコホールは、コア事業として60年のノウハウを有しており、私が社長に就任した2010年には、収入構成比率でみると、パチンコ以外の事業は2割にも満たない状況でした。現在は4割以上がパチンコ以外の事業で占められるまでに成長しており、この成果は、パチンコ事業の強さを活かし、新たな事業を育てるという戦略の結果でもあります。
ー新規事業への参入は、これまでパチンコ事業で培ってきたノウハウや技術を活かせない業種もあると思います。その一方で、パチンコ事業やアミューズメント事業への相乗効果もあるのでしょうか。
平本CEO パチンコホールやゲームセンターは、基本的に箱物ビジネスなので、現場を統括する店長やチームを円滑に運営するためのマネージャーが不可欠です。その経験が新規事業においても役立っており、新規事業からもパチンコ事業に活用できるスキルや技術を吸収することができます。フィットネスジムを運営するプローバウェルネスでは、パチンコホールの店長経験者が活躍しており、ホスピタリティマインドが生かされています。
ー経験したことのない業種にチャレンジできる環境は、スタッフのモチベーションや成長意欲をかき立てることにも繋がっているのでしょうか。
平本CEO 新しいことにチャレンジする環境を整えるために、他業種に異動する社員に対して在籍出向の形を取ることもあります。他業種での経験がスタッフのモチベーションや柔軟性、適応力を養う一助となっており、会社にとって不可欠な人財の成長にもつながっています。
ープローバグループは、人財戦略として「自律自走人財を増やす」を掲げています。
平本CEO 新しいことに挑戦したいという提案が上がるのは、個人が自律していることを示す重要な証拠です。個人の成長と組織の成長を両輪で進めるために、伸ばすべき点や改善すべき点、強みや弱みなどを伝えるための人事面談や1on1ミーティングを行っており、従業員が意見やアイデアを積極的に提案できる環境を作っています。
ープローバグループは、ホールの現場を経験している中野修さんと稲村孝尚さんが、パチンコ事業部の取締役社長に抜擢されました。一般社員から社長にまで上り詰めることができる環境は、重責を担う責任も伴いますが、「自律自走人財」を育成するうえで、グループの大きな原動力になっているのでしょうか。
平本CEO 多角化を本格化させる前の2018年8月期には、グループの事業会社は3社でした。現在は、合弁会社の設立や100%子会社設立などで8社になっており、パチンコやゲームセンターの職務経験がある7名がグループの社長
ー最後に、パチンコ事業に限らず、グループ全体も含めた当面の展望などをお聞かせください。
平本CEO パチンコ事業は効率化やドミナント戦略に注力する一方で、多角化戦略においては新しい事業領域を開拓し、グループ全体の成長に貢献できる人財の育成を重要視しています。プローバグループは、今年で設立60周年を迎え「人々の生活を豊かにします」というパーパスを掲げました。企業名であるプローバは、イタリア語で「挑戦」という意味があります。私たちの事業が人々の生活を豊かにする存在となるために、お客様、取引先、従業員一人ひとりと向き合い、グループ一同が臆することなく、未知の世界に挑戦し続けるDNAを次の世代に引き継いで行きます。
㈱プローバホールディングス
平本直樹代表取締役CEO
1972年広島県生まれ。99年、ロチェスター工科大学 ホスピタリティマネジメント修士課程修了。ディズニーワールドヒルトン、大阪ヒルトンを経て、2004年㈱プローバ入社。10年の代表取締役就任から既存のアミューズメント事業を軸に新規事業への挑戦や事業統合により事業領域を拡大。現在ではウェルネス事業、ベーカリー飲食事業、グランピング事業、無農薬野菜栽培なども展開している。
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