パチンコビレッジは12月14日、都内東上野の上野ターミナルホテルで2023年の遊技機販売実績についてプレス向けの発表会を行った。

同社の独自調査による集計によると、納品日をベースとした2023年の販売台数は、パチンコが前年比94％の約97万2000台。パチスロは、同104％の75万台となった。パチンコは、3年ぶりに100万台を割込む厳しい結果となり、一方のパチスロは昨年後半から導入開始された6.5号機やスマスロで高評価を得た機種が登場したが、前年から微増という結果となった。

機種別では、パチンコは「Pフィーバー機動戦士ガンダムSEED」が5万台でトップ。パチスロは、1位が「スマスロ北斗の拳」8万4000台。「ジャグラーシリーズ」を除けば、販売台数8万台を超えたのは、2016年の「パチスロ北斗の拳 修羅の国篇」以来7年ぶりとなる。

メーカー（グループ）別では、パチンコは「Pフィーバーガンダムシード」と「ぱちんこ シン・エヴァンゲリオン Type レイ」のSANKYOグループ（30万5000台/20機種）がトップ。同グループは2年連続の1位で、「Pフィーバー機動戦士ガンダムSEED」と「シン・エヴァンゲリオン」シリーズで10万台を超え、圧倒的な差でリーディングカンパニーとしての強さが際立った。

パチスロの1位は、サミーグループで19万5000台。「スマスロ北斗の拳」と「パチスロ甲鉄城のカバネリ」の増産で10万台を超え、昨年は僅差で2位だったが2019年以来4年ぶりの1位となった。

今年納品された機種のスマート遊技機台数割合は、パチンコは125機種納品され、13機種がスマパチ。販売台数は、97万2000台のうちスマパチは11万5000台と4月から導入開始とはいえ、わずか12％にとどまっている。パチスロは82機種納品され、32機種がスマスロ。販売台数は75万台のうちスマスロは44万2000台と機種数は少ないが、割合は59％と積極的なスマート遊技機化が進んだ。

発表会では、同社の村岡裕之代表が2024年の業界販売実績予想を行った。村岡代表は、スマスロが普及したことでパチンコがパチスロに押されている状況となっており、スマパチはヒット機種が生まれず、メーカーも消極的で動きが鈍くなっていると指摘。「来年はLT機の登場やスマパチの普及など、パチンコの奮起に期待したいところだが、改刷対応やスマート遊技機導入のための設備投資も必要なため、ホールの厳しい状況は変わらず、販売台数も大きな伸びは望めないのではないか」と述べた。

※数値はパチンコビレッジの独自調査。納品日を基準に集計。
※端数は500台単位で集計

2位以下の順位などの詳細はパチンコビレッジの公式サイト
http://www.pachinkovillage.com/news_2/?id=157286　に掲載されています。