2021.8.17

エンターテインメント産業に特化した健康保険組合が設立

会見を行う平本代表(右)と事務局の菊池氏(左)

アミューズメント産業雇用環境協会(AEEA)が兼ねてより厚生労働省へ申請していた「エンターテインメント健康保険組合」の設立がこのほど認可され、6月1日から運営を開始した。
 
AEEAは日遊協とDMMドットコムが同保険組合の設立母体として2018年に立ち上げ、広く健康保険組合への加入を募集していた。今回設立が認められたのは、3000名以上の被保険者が集まる「総合健康保険組合」で、この総合型は基本的に各業界で一つの設立と決まっており、同保険組合にはアミューズメント業をはじめ、アニメ・ゲーム業、複合カフェ業、動画配信業、タレントマネジメント業、レジャー施設業6業種が加入対象となっている。
 
8月16日に行われた設立会見でAEEAの平本直樹代表理事は今回の健康保険組合設立について「業界が抱えている雇用・労働環境の改善につなげ、業界で働く方々が安心して働ける環境を構築するとともに、採用面においても有効に活用していただければ。また、多くのホール企業では雇用、労働環境の整備に力を注いでいるが、その中で、新しい選択肢の一つとしてAEEAがサポートできればと思っている。現在はスタートラインに立ったばかりだが、今後、この健康保険組合の存在をより多くの方々に知っていただき、加入者を増やしていくことで、間接的にではあるが業界の発展に寄与していきたい」と述べた。また、平本代表理事は健康保険組合への加入メリットとして、組合運営に事業主と従業員が直接携わるため、自主的・民主的に運営できる点や、法律の範囲内で保険料率を独自に決めることができる点、さらに業界の状況に応じた健康への取り組みを行うことができる点、健康の維持増進や予防医療等の保健事業を行うことができる点などを挙げた。
 
AEEAによると現在までの加入状況は被保険者が6000名、被扶養者が4000名、事業者が50社。このうち、35社が業界関連企業で占められているという。平本代表理事は今後、日遊協会員・非会員を問わず、将来的には被保険者の加入を5000名~1万名増やしていきたいと述べた。

このページの内容をコピーすることはできません