2024.1.12

【期間限定公開】山間のドライブインに骨董コレクターが集めたレトロパチンコ

遊技通信アーカイブ レトロパチンコ探訪
今回は、2013年7月号に掲載された山口県周南市のドライブイン「ラッキーセブン」をご紹介します。

山口県周南市の山間を走る国道2号線沿いにある「ラッキーセブン」は、トラック用品の販売や食堂、ゲームコーナーが併設されたドライブイン。しかし、その一角には大量のホーロー看板が貼り付けられた少々怪しげな店があり、入口には「コレクションハウス後利絵」という文字が掲げられている。

ここは、ドライブインの代表を務めるオーナーが、趣味で集めた骨董品を展示するためのアトリエで、隣にはレトロ雑貨の買取りや販売を行うショップも併設している。オーナーがこの地でドライブインを開業したのは今から35年前。若い頃から骨董品収拾が趣味だったことから、その延長でこの店を始めたそうだ。

オーナーが趣味で集めた古民具や昭和の時代の雑貨、玩具に混じって展示されている手打ち式のパチンコ。この4台を含めて合計7台の古いパチンコ台を所有している

店内には古民具や昭和の雑貨、玩具など様々なジャンルのアイテムが並べられており、その中に手打ち式のパチンコ台が7台飾られている。オーナーがパチンコ台を集めることになったのは今から15年ほど前に、個人のコレクターが店に古い台を持ってきたのが始まりだという。

「木の枠や釘、飾りの絵柄など今のものにはない全面に溢れる手作り感がとても魅力的でした。それ以来、大阪や京都の骨董店、フリーマーケットなどをまわって集めていったんです」

一番のお気に入りは、右から2番目の台。全部で19個もある入賞口のハッタリには、幸運を招く縁起人形の福助が描かれており、ブリキの盤面に大量の釘が均等に打ち込まれたバラ釘の「小物」と呼ばれる台だ。上から7個、5個、3個の賞球がある「七五三」タイプで、戦後まもなくか戦前のものと思われる。メーカー名がわかるのは、一番左に飾られている「オール10」で、グラハン本舗製。昭和20年代に一世を風靡した東京メーカーである。

「自分の性格上、浅く広く色々な物に興味が沸くんです。パチンコ収集はストップしていますが、魅力的な物が出てくればまた手に入れたい。自然体で気長に待っています」

将来は、骨董好きの仲間が自由に集まれるサロンのようなスペースを作るのが夢だというオーナー。「それができれば僕の人生は終わりでもいいと思っています。その時はパチンコのコーナーも是非作りたい」という。

■ ラッキーセブン
山口県周南市樋口1316
電話番号:08-3391-0200
営業時間:トラック用品売り場と食堂は24時間営業
※雑貨店とアトリエの営業は不定期のため、来店時は事前に連絡してください。

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