2022.6.2

賞品卸問屋と買取業の法人で全国組織、32都道府県・52法人が加盟

遊技場向けの賞品を取り扱う卸問屋と賞品買取業で組織する「全国流通商団体研究会」は5月27日、都内のアルカディア市ヶ谷で設立総会とインボイス制度勉強会を開催した。
 
研究会は、令和元年の消費税率の改定で10%の標準税率と8%の軽減税率が併存することを受け、来年10月から導入されるインボイス制度で全国的に統一した対応の普及をはじめ、暴力団の再関与防止の推進、賞品買取所の防犯活動の推進、3店方式の在り方などの調査研究と推進を図ることを目的に設立。加盟法人は、設立総会当日時点で32都道府県、52法人(団体・商社)。
 
総会には28都道府県の団体・商社48法人から77名が出席。会則案やインボイス対応小委員会の設置など5つの議題を審議し、これらを可決承認した。代表委員の選出では、北海道から九州までの各地区から計17名を選出。会長に東京商業流通協同組合理事長の堀井努氏が就任したほか、副会長には軍司浩太郎氏(東京商業流通協同組合副理事長)、篠田文正氏(愛知県遊技場商品販売協同組合代表理事)、岩田孝夫氏(大遊協商事㈱代表取締役社長)、大石正仁氏(㈱大商代表取締役社長)、白石寛美氏(㈱白石企業代表取締役社長)が就いた。
 
堀井会長は、「遊技業界はコロナ禍や新規則機の導入等を契機として店舗数の減少が続いているが、こうした時期であればこそ、研究会の会員全員が一致団結して諸課題に対処していくことが肝要と考えている。この業界が始まって50年以上経つが、我々の全国組織というのは無理だといわれてきた。今こそ、心を一つにして進んでいきたい」と述べた。
 
また、総会の冒頭には、野田総合政策研究所理事長の野田毅氏と全日遊連の阿部恭久理事長が来賓挨拶を行ったほか、総会後の第2部ではインボイス制度勉強会を開催し、古物商特例と国税庁及び警察庁への確認を踏まえた商品買取法人等の対応について説明を行った。
 
勉強会では、国税庁の担当官が臨席し、古物商特例と国税庁及び警察庁への確認を踏まえた商品買取法人等の対応について軍司副会長が説明。席上、軍司副会長は、インボイス制度における仕入税額控除の要件や、賞品買取所で古物商の許可を取得すれば古物商特例の適用を受けることができ、帳簿のみの保存で仕入税額控除が可能になること、古物商特例では古物のほかに、古物営業と同等の取引方法により買い受ける古物に準ずる物品(遊技景品)の買取りについても対象範囲とされていることなどを説明した。
 
その上で、賞品買取所が古物営業の許可を取得した場合に取るべき対応をはじめ、賞品買取所で働く従業員の雇用形態の状況や、複数の買取所を運営している場合の対応など、想定されるケースごとの留意点を解説した。また、賞品買取所で買取履歴を記録し、USBメモリなどに保存する装置を東和商事が提案し、買取形態に応じた対応方法を説明した。

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